文系デザイナーのためのmaya MEL/Python基礎の基礎⑧

では、今回からPython IDLEとmayaでプログラミングを初めて行きます。
今回からはMacでもWindowsでも操作は同じです。
まず、Python IDLEを起動して、File→Newと実行します。


こういうウインドウが出ればOKです。ここにプログラムを入力します。

さて、ちょっとPythonに興味が出た方はネットを検索したり、本屋さんや図書館へ行ってみたと思いますが、あまりにもツマラナイので、呆れてませんか?
そうなのです。プログラムだけを解説したものは、面白くないのです!このブログタイトルみたいな「デザイナー」ではない人が書いているからです。

では、どうしましょう。Mayaで作りたい絵を紙とエンピツで描いてください。またはそれを脳内でイメージするだけでも構いません。動画なら絵コンテです。

今回のお題は、螺旋階段です。Google画像検索だと、こんな感じですね。

これをmayaで作ることを想像してください。それを先程のPython IDLEに文で書いていきます。
ここで注意なのは行の最初に「#(半角)」を付けてください。

プログラムでは数学でやったように、

1+2=3

のように左から右へ計算するのではなく、

3=1+2

のように右の計算結果を左に入れる、という方式なのです。
判りにくいので、

3←1+2
というイメージです。
なので、「X=4」は「Xに4を入れる」、という意味です。

書いたらSaveします。

拡張子に「.py」を付けてください。


これでプログラムができました。「って、文じゃん」とツッコミが来そうなのですが、問題ありません。プログラムは「文」なのですから。
そもそもプログラムはコンピュータ(ここではmaya)に何をして欲しいのかを、事細かに指示することなのです。ですから文才がないといけないのです。

行の最初に「#」を付けましたね?これを「コメント」または「注釈」といいます。この行は人間が理解できる言葉で書いた説明です。コンピュータはこの行は無視します。そもそも人間の言葉は理解できませんし。

では、Mayaが判るようにしていきます。まず、各行を分別します。Mayaの命令にはm、Pythonだけの命令にはpを付けます。
それからもっと詳しく文を追加して書き換えます。
また、戻って繰り返す部分は「TAB」キーを押して行の頭をあけます。(これをインデントといいます)

ここで数学がちょっと出てきます。というか算数レベルですの安心してください。
「0.5追加する」=0.5の倍数、「30追加する」=30の倍数であると考えればいいのです。

そこで、Pythonの最初の命令です。「繰り返す」を使います。

for i in range(0, 10):

これは、「i」という変数を0から初めて10回繰り返しなさい、という命令です。
何を繰り返すか、というとこの行の下にあるインデント(行の頭のTAB)されているもの、という意味です。
(読み方は「フォア アイ イン レンジ0 10」です。カッコやカンマや読みません)
実験してみましょう。


下に「print i」を入れました。これは「iの値を画面表にしてください」という命令です。
では、キーで「F5」を押してください。これでPythonIDLEのプログラムを実行します。

ちゃんと0~9の値をコンピュータが計算してくれました!
「i」は変数と言います。数学でやったX,Yとかの代数と同じだと思ってくれて問題ありません。(今のところは)
では、今度は以下のように書き加えます。

printの後ろのiに「*0.5」を付けました。「*」は掛け算をしてくれます。
それ以外にも「+」「-」が使えますし、「/」が割り算で、()で優先順を決められます。

iが0~9なので、それに0.5を掛けて表示します。

F5で実行するとこうなりますね。0.5の倍数を作ったわけです。

では、次は以下のように書き換えます。

怖がらずにさっきとの違いを見てください。先程の「print i*0.5」をty=i*0.5にしました。
「ty」というのも変数です。さっきの「i」もですが、その文字に意味は特にありません。移動のYなので「Translate Y」で「ty」というだけです。

print “ty=”,ty,

はtyの値を表示する前に「ty=」という文字を出してください、という意味です。
その下にryという変数で同じことをしています。こっちは30倍しているので、30の倍数になります。実行すると、

こうなります。「,」は「改行しない」という意味です。それぞれの値が正しく計算されていますね。
これをコピーして、MayaのスクリプトエディタのPythonにペーストして、CTRL+Enterで実行してみてください。

なんと同じ結果になります(当たり前なのですが)。
コンピュータは基本的に数値と文字しか扱えません。Mayaもそれを複雑に利用して形状やアニメ、レンダリングをしています。
その数値をPythonで操作すると、様々なことが自動で処理できるようになる、ということが解ったのではないかと思います。

 

3D&バーチャル リアリティ展(IVR)2017レポート その2:基調講演

今日は先日6/22(木)に開催された、IVRのレポートの続きです。
基調講演に参加できたので、その内容をお伝えします。

(1)3D・VRを活用したキヤノンデザインの取組み
キヤノン(株)総合デザインセンター 所長 石川 慶文

配布資料をいただいたのですが、キャノンの機密事項が多いとのことで、ほとんど真っ黒なのが残念でした。
●1937年に創業して80周年。3兆円の収益にの50%がオフィス製品。
日・米・欧・アジア=おおよそ1/4づづ。
近年、社内にデザインセンターという部署を設立。———ここまで配布資料あり

●カメラの「EOS5D mark IV」の開発を例に・・・エルゴノミクスデザインの追求を
デザイナーの手書きスケッチのカメラデザインを、3DCADへ入力し、3Dプリンタで出力して、グリップ感や操作性(重いレンズを付けたり)を確認し、気になる箇所を3Dプリンタのモックアップを削ったり、パテ盛りして完成度を高めるそうです。
さらにそれを3Dスキャナーで再度3DCAD化するとということです。

●ワンユース・マルチユース
CAD:設計→3DCG→映像化:広報をシームレスで行えるような組織がデザインセンターであるとのこと。(外注ではなくインハウスで)
メリットは、3Dプリンタでのモックアップを迅速にできる、CADに人体CG(国、歳、性別)を入れてユーザビリティを確認できる、商品パッケージ、Webサイトに現物撮影ぜずCGを活用などなど。
広告用の動画CGでは、技術的な解説を重視し、機器の内部を見せたり、若干の空想的(小さくて見えないインク、透明な気体の可視化など)な表現やのをあえておこない、ユーモラスさを取り入りれているとのこと。

●デザイナーのバラ付きを防止することが重要
開発環境の統一、明るさ、カメラアングルのルール決め、ルールを守ることの徹底、質感のアーカイブの義務化などをしているとのこと。

●ブランディング
お客様を第一に・・・タッチポイント=3DCGである。
3DCGを中心に、アナウンス、EC、ポスター、空間デザイン、プロモーション、パッケージなどを展開しているとのこと。

(2)VRからテレイグジスタンスへ
~身体性がもたらすコンピュータ世界から実世界への飛躍~
東京大学 名誉教授 舘 暲 先生

●VR歴史・・・約3年周期 1968年、1989年、2016年:VR元年
2025年にハードウェア450億ドル、ソフトウェア350億ドルの産業に?

テレイグジスタンスとは

●次は触覚をVRで表現する=ACCEL身体性プロジェクト

XPRIZE(新しい挑戦・研究で賞金を出す財団)のテレイグジスタンスの取り組み

●今後の展開・・・
2019年:義体化ぷらっとファームの製品化とビジネス展開
2020年:オリッピックでの社会実験
2025年:育児・介護・製造業・農業・警備での義体化
2030年以降:「空間移動産業」という新しい産業基盤の創出

(3)アフェクティブメディアとVR
東京大学大学院 情報理工学系研究科
知能機械情報学専攻 教授  廣瀬 通孝 先生

●VRは使ってくれない(オジサンが特に)・・・行動を誘発する仕組み(心理学)が必要
例として、足跡を出すと追いかけてくれる、ポインタやキャラが画面外に出そうな場合は追いかける、画面上の空白が気になる、など。

●VRは五感をそのままデジタルで五感を創り、人間に見せようとした・・・違うのでは?
擬似的な触覚や、嗅覚による味覚の変化、視覚の錯覚で平面を階段にしたり、円運動が直線運動に感じさせるなどの研究が出てきている

スマホでライフブログが簡単に=70年の生活で見たものと場所を10TBに記録可能
・・・どうやって見る?何に使う?→そもそもコンピュータはデータを記録・分析する道具

未来の行動予測はできないか?=レシートログでこれから使うお金を予測

情動(じょうどう)とVR
人間の行動は、まず「感覚(光・音・匂い・味・皮膚)」から「基礎知覚(見える・聞こえるetc)を得て、更にそれらをまとめて「総合知覚」にし、気持ちいい、美味しい、臨場感などという感覚になる。この工程を「情動」。
情動から、「意思」が生まれ、「行動」を起こし、そこから「能力」が発生する、という流れ。

つまり、VRでは情動を作り出すべく、システムを作るべき=情動誘発

Affective computing(アフェクティブコンピューティング)とEmotional AI
Jibo ペットロボット
OKAO Vision オムロン
Pace Sync

●情動誘発の技術
・・・全ての行動が意識されている訳ではない=反射、条件反射
・・・自分の状態が認知されていることで感情が生まれる=悲しい↔泣く
→「扇情的な鏡」は過鏡に映る顔をディスプレイで笑顔に表示する→快感に
・・・超感覚テレプレゼンス=ネットの向こうの相手にフィルタをかけて笑顔で対応する

●モノの豊かさから心の豊かさへ
モノからサービスへ→シェアリングエコノミーへ変化→人の心を理解する→AI→情動

おまけ:バーチャルリアリティ学 コロナ社から発売中
(2)(3)の舘先生、廣瀬先生の著書です。VRの基本を学ぶにはオススメ!
もう一人の著者の佐藤誠先生は、実はこのブログを書かせていただいている私の恩師です!

RedShift なんとMac版登場!+アメリカン・ゴッズ

ちょっとびっくりなニュースです。このブログで連載しているRedShiftレンダーですが、MacOS版が既に出でいるようです。

以下は、CGchannelの4月のニュースです。

以下がRedshiftのフォーラムです。

無料ですのでIDを作成し、ログイン後「MacOS」で検索すればインストーラーが出てきます。
既にVer2.5.13にもなってますね。

あと、KATANACinema4Dも対応ししました。RedShiftがどんどん進化してます!

 

もう一つニュースで、アマゾン・プライムで配信しているアメリカのドラマ「アメリカン・ゴッズ」でもRedShiftレンダーが使われているとのこと。


加入している方、ぜひ御覧ください。